よけのまいのにんげん

いつかの為の遺書です。

🦍

「そこに山があるからだ」みたいな、そこにマニパニの赤があったからってだけで元旦に髪を真っ赤にして、その次の週に真っ赤な髪を黒染めしてしまって今にいたる。ブリーチにブリーチをしこたま重ねてからの黒染めだから当然髪のキューティクルだとかはバシバシギザギザだけど世間の平均ほどおのれの髪のコンディションに感心がない。あとセーターとかの毛玉とかも世間の平均ほど気にならない。というか気にするのがよくわからない。セーターにできた毛玉を気にして毎回とってたらどんどんセーター薄くなるやん。と思う。

即興短歌

(久しぶりに短歌つくる気持ちに唐突になって唐突にざざっとつくった。タイトルつけるなら「朝」かなあ……。)

 

どこの朝わからないまま眼鏡とりどこのわたしか知らんけど飯

血圧がひくいからかなわたしの身操り方を毎回しらべる

朝飯の食べ方ですらわすれてる毎日じぶんはどこにもいない

たりなくて爪の色味がたりなくてそれのせいかも生活が嫌

はちみつをいいやつ買った舐めてます多幸にしていき死んでいきたい

帰れない。どこに?って訊いてほしいが味噌汁の湯気、生活感邪魔

離人感

離人感はずっとずっと消えないままなのだが、

それゆえにわたしはどこかとんちんかんなままだし自信も自己肯定感もないしいろいろなことに恐怖ばかり感じるし自分たちの人生を生きられないまま生きてるともわからないままなのだろうけど、

それゆえに詩とか書いたりするんかなとも思った。

生活

はちみつを舐める、幸福な確証も答え合わせもできない罪悪感から舐めるはちみつはおいしい、カフェインを避けて暮らす、人々のなかで違和感あるまま、不安さのない表情ばかりの人間、幸福感を甘受できる器がないと知っているので、ただの脅威で、その先に何かがあるんだなという脅威で、わたしのつづく生活はわたしに基づいた地獄に変わりない、地獄だからと消えられるわけでもない、変わりない、現実でしか過ごせない、蛍光灯を割る、伸びた爪で額をひっかく、血がでる、熟し柿を投げる、ひしゃげる、地獄で動いているおのれに違和感をおぼえつづけている…

秋のはじまり・灰色の爪

気温が下がり盛夏よりも虫が元気に飛んでいて自分の身をごまかせないけど周囲は生命が穏やかに喧騒をやめない、穏やかになりたいから自分をごまかしたい、手の爪にネイルポリッシュを塗って、自分をごまかしたい、自分をごまかす為にできることをその割りに知らない。飛んでいる虫ぐらい馴染みたい。馴染めないからごまかしたい。なのに馴染めずごまかせず穏やかになれずつま先立ちしてキンキンしたものに耐えてるかのようにしか、ネイルポリッシュは灰色を塗った、黒色よりやわらかいだろうと思って、なにがやわらかいんだ、なにもやわらかく成れていないくせに。

矮小な人間も多幸になるならそれはもっと俯瞰して見ても多幸なことなの?

お盆

盛夏に空でゴロゴロいって夕立がくると落ち着くのはわたしの何とも関係ないってわざわざのたまうことのわざとらしさに辟易して墓場にいくのをことわりだれもいないと呟く。ひとりでやらずに連帯感の中でよろこんでいる人たちをどうしてか好きになれないまま良い年になり幼年期のおのれと折り合いもつかず消化もうまくならないままそれじゃ許されないようになっていくのだろう。

許されなくてもうまくできないままでまだ救いの残った今にかんがえなくてはならない選択肢のひとつにいつもあるやつ、悲しみかかえてるとでものたまうつもりか? おのれも他者も容易に許すことだけ訓練していて、悲しみかかえてるとでものたまうつもりか? 世の中は他者でしかなかったとでも、悲しみかかえてるとでものたまうつもりか? きゅうり切るように腕でも切り落とすつもりで切るのはきゅうりばかり。悲しみのかたちなどないままなのに。